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企業統治指針で求められる株主との対話、企業が取るべき対応は?

2015.07.28

東京証券取引所は、2015年6月1日から上場企業に企業統治指針の適用を始めました。この企業統治指針では、企業が株主や投資家と対話することを原則化しています。これにより、今後、株主総会やIR説明会において経営陣と投資家との間で議論や質疑が活発になることが予想されます。

企業統治指針とは

企業統治指針とは企業がとるべき行動規範のことで、コーポレートガバナンス・コードとも呼ばれています。企業経営の透明性を高めようと、金融庁と東京証券取引所が2014年8月から企業統治指針の原案策定を開始。2015年5月に制度化を決定しました。
今回制度化された企業統治指針は、次の5つの基本原則から成り立っています。

1.株主の権利・平等性の確保 2.株主以外のステークホルダー(利害関係者)との適切な協働 3.適切な情報開示と透明性の確保 4.取締役会等の責務 5.株主との対話

コーポレートガバナンス・コード原案より

企業統治指針は法的な強制力はなく、導入しなくても罰則はありません。ただし、遵守あるいは導入をしない場合は、株主や投資家に企業側がその理由を説明する義務を負います。
東京証券取引所1部・2部に上場している企業は、この指針に基づいて経営体制の整備を進めていくことになります。適用は、2015年6月に株主総会を開く企業から開始します。

対話に消極的だった企業が路線を変更

企業統治指針に「株主との対話」が盛り込まれたことを受けて、これまで投資家との対話に消極的だった企業が路線を変更する動きを見せています。
産業用ロボットの製造で世界的なシェアを持つファナックは、4年以上も投資家向け説明会を開催しないほど、投資家への情報開示や対話に消極的な企業でした。そのファナックが、今回の企業統治指針の適用に伴い、株主との対話路線の方向へかじを切ったのです。2015年4月には投資家向けの説明会を開催し、企業統治指針に従う姿勢を明らかにしました。これまで投資家との対話に消極的だった企業も、同様の路線転換を考えざるをえないでしょう。

ネット配信と電話会議システムは投資家との対話に貢献

今後ますます、株主や投資家との対話促進がIR戦略の重要な施策となるでしょう。なかでも株主総会や四半期ごとに開催されるIR説明会は、経営陣と株主の直接対話が行える貴重な機会です。しかし、これまでは当日会場に足を運べない人たちへのフォローが十分になされていませんでした。今回の企業統治指針は、これまで見過ごされてきた課題への対策を考えるきっかけにもなります。
ひとつには、ライブ・オンデマンドによるネット配信と電話会議システムの活用があります。これは、株主総会やIR説明会をネット配信して、電話会議システムで視聴者からの質疑を受け付けるというものです。これらのシステムを導入すれば、遠方にお住まいで会場に足を運べない人や、株主総会が重なって欠席するしかなかった人たちにも、経営陣との対話の機会が与えられます。さらにネット配信と電話会議システムの導入は、投資家に対して、積極的に対話する用意があることをアピールする効果もあります。
企業統治指針の適用で、企業にとって株主や投資家との対話は欠かせないものとなりました。株主総会やIR説明会で、経営側と投資家側との対話を活性化させるのに、ITを駆使した会議システムは大きく貢献するでしょう。

参考:企業統治とは|金融経済用語集

参考:社外取締役を複数化 金融庁と東証が企業統治指針原案 |日本経済新聞

参考:コーポレートガバナンス・コード原案

参考:IR説明会サービス|コーラス・コール アジア

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